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今日から3回に分けて「シーリング材の成分+硬化機構の概要」についてを紹介していこうとおもいます。 ■シリコーン系シーリング材シリコーン(オルガノポリキロシサン)を主成分としたシーリング材で、1成分系と2成分系があります。1成分系は、空気中の水分と反応して表面から固まる湿気硬化形で、高・中モジュラス形(脱酢酸形、脱オキシム形、脱アルコール系に多い)と底モジュラス形(脱アミド形、脱ヒドロキシルアミン形に多い)があります。2成分系は、基剤の主成分であるシリコーンが硬化剤に含まれる触媒によって反応して固まる混合反応硬化形で、高モジュラス形(脱アルコール形が多い)と低モジュラス形(脱ヒドロキシルアミン形が多い)があります。 ■シリコーン形マスチックシリコーンを主成分としたシーリング材で、1成分系と3成分系があります。シリコーン系シーリング材と同様の硬化機構で表面にゴム状の皮膜を形作りますが、内部は固まらない非硬化形です。プライマーを利用しないで各種被着体に粘着する特殊なシーリング材で、市場での使用例は少ないです。 …………ちょこっと豆知識✒…………………「1成分系」と「2成分系」なにが違うの❔❔❔1成分系 2成分系■1成分系とは………………………………………………………………………………………………そのまま充填できるタイプのシーリング材のことです。基本的に一般の方向けのものですが、最近は業者も使用しています。■2成分系とは………………………………………………………………………………………………シーリングとそれを固める硬化剤が別々になっているプロ仕様のシーリング材です。施工管理に手間が掛かるので、一般の方にはお勧めできません。…………………………………………………………………………………………………………………… さて、本題にもどりましょう。■ポリイソブチレン系シーリング材シリル基を末端にもつポリイソブチレンを主成分とした2成分系シーリング材です。基剤の主成分であるポリイソブチレンが硬化剤に含まれる触媒によって反応して固まる混合反応硬化形です。 ■変成シリコーン系シーリング材変成シリコーン(シリル基を末端にもつポリエーテル)を主成分としたシーリング材で、1成分系と2成分系があります。1成分系は、空気中の水分と反応して表面から固まる湿気硬化形で、高モジュラス形と低モジュラス形があります。2成分系は、基剤の主成分である変形シリコーンが硬化剤に含まれる触媒によって反応して固まる混合反応硬化形です。 次回はポリサルファイド、変形ポリサルファイド、アクリルウレタン、ポリウレタン系のシーリング材について紹介していきたいと思います。お楽しみに。